騙されてる!?賃貸で敷金・礼金ゼロ物件のメリットとデメリット
「やったー!敷金・礼金ゼロの物件で安く住めたー!」と喜んでいるそこのアナタ。
それ、本当に安く住めてますか?
実は敷金・礼金ゼロの物件には落とし穴があることご存知ですか?
最近ではよく見掛けるようになった敷金・礼金がゼロの物件、いわゆるゼロゼロ物件。
数年前なら、敷金2ヶ月・礼金2ヶ月という今となってはあまり見掛けなくなった条件で募集されているお部屋も数多くありました。
どの大手ポータルサイトで検索をするときにも、敷金ゼロや礼金ゼロの項目を任意でチェックを入れて絞り込むことができます。
初期費用を安く抑えたいと考えている方にはとても魅力的なゼロゼロ物件。
中にはその条件でしか探していない方もいるくらい人気の条件でもあります。
本当にゼロゼロ物件は問題がなくお得なのでしょうか?
それでは、真実を紐解いていってみましょう。
敷金ゼロの真実
まずは「敷金ゼロ」ですが、敷金は基本的には貸主側に預け入れるお金となります。
預け入れるのだから全額返ってくると思っている方もいますが、基本的にはクリーニング代などお部屋をキレイにするお金が退去のときに差し引かれます。
敷金がゼロの物件の場合は、そのクリーニング代はどこから補うかと言いますと、敷金とは別の名目(退去時クリーニング代など)で契約時に請求されるか、もしくは退去時に請求されてしまいます。
お部屋によっては全くクリーニング代が必要ないお部屋もありますが、その場合は月々の家賃に上乗せされて、気付かない内に分割で支払っているというケースもあります。
また、賃料が安い物件だとゼロゼロ物件なっていても、敷金1ヶ月分より退去時のクリーニング代の名目の方を高く設定していることもあります。
せっかく初期費用を抑えようと思っていても周辺の相場より家賃が高くなったり、本来の敷金よりクリーニング代が高いと本末転倒ですね。
一見お得に思える敷金ゼロ物件ですが、どうしても初期費用を安く抑えたい方は、目の前の情報に騙されないよう情報を精査して物件探しに臨みましょう!
ここがポイント
敷金がゼロの場合、敷金の他にどんな費用が必要になるのかをきちんと確認しましょう。退去時に必要なクリーニング代がいくらなのかを確認することで初期費用の計算ができます。ポータルサイトの物件詳細に記載されていない場合は、掲載している不動産会社に問い合わせて聞いてみましょう。
礼金ゼロの真実
「礼金」とは昔の風習で借主が貸主への「謝礼」の意味合いで支払うお金のことです。
ご存知の方も多いと思いますが、こちらは敷金とは違い返ってくることはありません。
先程もお話しましたが、昔は礼金2ヶ月という物件も多く、はじめての一人暮らしでお部屋を借りたときは礼金を2ヶ月支払ったという方も多いと思います。
今ではとても数少なくなった礼金2ヶ月の物件ですが、入居希望者が殺到するような人気物件だったり、法人契約(社員の住宅のために会社で借り上げる契約)だと目にすることもしばしばあります。
貸主への感謝の気持ちはあれど返ってこない礼金を支払うのは気が引ける。
そこで注目されてきたのが礼金ゼロ物件。
敷金は支払ってもいいけど礼金は絶対ゼロの物件で!という方が非常に増えてきました。
礼金ゼロの物件に落とし穴があるか?と言われると基本的にはありません。
近年では空室期間が長い物件に礼金ゼロが多かったりもしますが、人気物件でも礼金をゼロにしていることも多いので礼金ゼロの物件が良くない物件とは一概には言えません。
どうしても住みたい物件や気になる物件が礼金1ヶ月や礼金2ヶ月だったりしても諦めたりせず営業担当者に交渉してもらいましょう。
なぜ礼金が下がるのか!?気になる方はこちらの記事を参照ください。
貸主の立場から考えると既に入居している住人のことや銀行へのローン返済もありますので、家賃を下げるよりは礼金を下げることで早く入居が決まるならと交渉が成功することもあります。
礼金ゼロに関しては初期費用を抑えたい方にはとてもおすすめの条件です!
ここがポイント
礼金は交渉することで以外に下がります。こちらの記事でもお話しましたが、「礼金さえなければこの物件に住みたい!」と思ったら、迷わず不動産会社の担当者に交渉しましょう。
保証金の真実
「敷金・礼金ゼロだ!やったー!」とまだ喜んでいるそこのアナタ。
実は敷金や礼金以外にも、保証金や償却金といった費用が掛かることがあるんです。
保証金は敷金を預けない替わりに、保証金という名目で費用が掛かるケースも多々あります。
しかも、保証金を預けるとそのまま償却(戻ってこない)になるケースがほとんどです。
クリーニング代を含めた償却の場合だと敷金と同じ意味合いになりますが、クリーニング代を引いた金額も戻ってこないため、実質は損することになります。
中には保証金とは別にクリーニング代が別途掛かるというケースもあります。
この場合は礼金と同じ意味合いになります。
ここがポイント
敷金や礼金がゼロの物件でも他に必要な費用がないか確認しましょう。中には都合の悪いものは掲載しない不動産会社もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「騙されてる!?賃貸で敷金・礼金ゼロ物件のメリットとデメリット」についてお話させていただきました。
一見お得な敷金・礼金ゼロ物件ですが、後にトラブルへと繋がるケースも多々考えられますので、どうしてもお得に住みたいという方は最初にどんな費用が掛かるのかをきちんと確認しましょう。
契約してしまってからでは取り消すことはできません。
安易に飛びつかず冷静に条件の良し悪しを判断できるようしっかり見極めましょう!
2021/02/28
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